アシリベツの滝
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アシリベツの滝
撮影場所は、意外と滝から遠い。
夏草が茂っていて、
滝つぼなどもよく見えない。
夕刻で、逆光になってしまったのが
残念である。



大きさ比較写真。
上の写真はこの橋の上から撮影。
かなり距離があるが、
風に乗って水しぶきが飛んできた。




滝だけ撮影すると公園の中とは思えないが、
橋や看板などと一緒だと
いかにも公園。
右がアシリベツの滝。
左に別の滝も見える。




看板の下に貼ってあったプレート。
なんと日本の滝百選の認定プレート。
いくつも百選の滝を見てきたが、
こんなプレートがあるとは
知らなかった。




鱒見の滝、不老の滝は
工事中のため見に行けなかった。
このほか、この公園には
白帆の滝というのもあるらしいが、
まだ未開園のエリアらしく
案内にもなかった。



これが公園内。
とにかくでっかい。
上の橋は、有料ゾーンに向かう
自動車道路。


『滝野すずらん丘陵公園』
アリシベツの滝は無料エリアにあるが、このほかに大人400円、小中学生80円の有料エリアがある。
とにかく広いこの公園。無料エリアでのバーベキュー、釣り、サイクリング、有料エリアでの広大なお花畑や庭園、こどもの谷という遊具のある所など一日いても飽きないだろう。
もし、時間に余裕があるなら、私たちも有料エリアに入ってお花畑などを散策したかった。
開園時間は、4/20〜5/31、9/1〜11/10は、9時から17時。6/1〜8/31は、9時から18時。12/23から3/31は、9時から16時。
2003/8/15 アシリベツの滝(30メートル)   北海道札幌市
アシリベツの滝はとても大きな公園の中にある、というのはあらかじめ色々なHPや資料で知っていた。知っていたが、公園の中に百選の滝があるのか?と、半信半疑だった。
母と兄を千歳空港に送ったあと、私たち夫婦だけもう一泊天人峡で宿泊することになっている。千歳からこのまま天人峡まで向かってもいいが、ちょっと時間的に早い。そこでやや遠回りになるが札幌の郊外にあるアシリベツの滝を見てしまおう、ということになった。
ちょうど千歳から滝のある『滝野すずらん丘陵公園』に向かう道道117号線沿いにはいくつか滝のマークもある。いつもの2人旅に戻ってのドライブにはちょうどいいではないか。
千歳から国道36号線を経て恵庭に出る。そこから道道177号、漁川ダム、えにわ湖方面に向かう。道は分かりやすく迷うことはない。
しばらく走ると右側に三段の滝の文字。さらにやや走るとラルマナイ滝の滝見駐車場に出る。ここに自動車をとめて、ほんの5分も歩かないうちにラルマナイ滝の直前の滝見台に行ける。なだらかな斜面をすべるように落ちる実に涼しそうな滝だ。全長で言えば20メートルくらいあるのだろうか。ただし、斜面であるため、それが落差というわけではない。
と、思っていたら、もう少し長い滝だった。
駐車場に戻って三段の滝を見るために道路を徒歩で戻ると、橋の上から滝見台の下にも滝が続いていることがわかった。橋の下まで降りてもう一つの滝見広場に行けば滝の全貌が見えるのかもしれないが、目的はアシリベツの滝なので、そこまではしない。
  
ラルマナイの滝。滑り台のようだ。
やや戻って三段の滝はどこだ、と探すと、なんと道のすぐ脇にあった。あまりにも脇すぎて、見落としがちである。しかも、今は夏草が盛りでほとんど草に覆われている。これも道の下にある滝見広場まで下りていけば、なんとか見れる形になるのかもしれないが、目的はアシリベツの滝なので、そこまではしない。
  
三段の滝。大きく三段になっているが、木々に隠れている。

  
このように橋のすぐ脇に滝がある。
自動車に戻って、さらに道道を進むと、今度は左側に白扇の滝の駐車場に出る。
駐車場から階段を下りて河原に出るには3分もかからない。すぐ前の河原は、滝の上流の美しい瀬である。が、そこに白扇の滝の案内看板が出ているものだから、もしかしたらこの早瀬が滝と勘違いしてしまう人もいるかもしれない。滝はもう少し下流にある。細い遊歩道をこれも5分も歩かないうちに滝が見える場所に着く。ラルマナイ川本流が幅広く落ちている15メートルの滝だ。実に涼しい気分にさせてくれる滝だった。
  
白扇の滝の上流。早瀬の模様が美しい。

  白扇の滝。見下ろす感じになるので落差を感じられないのが惜しい。

行きがけの駄賃の滝はさっと見て、急いだつもりだったが、滝野に着いたのは夕方だった。しかも、カーナビが案内してくれたのは、バス停だ。『厚別滝』なーんて看板の立っている停留所である。しっかり観光案内などの看板もあって、厚別滝の図もあった。さて、これはアシリベツの滝のことなのか?その看板のあたりから覗き込むと滝が見えるのか?公園はどこに行った?しかも、滝らしい水音さえしないぞ。
とにかく前情報で公園の中だとだけは知っていたので、公園を目指すことにした。その停留所からさらに先に進むと『滝野すずらん丘陵公園』の入り口があった。入り口で駐車代400円にやや躊躇するが、入らなければ滝が見れないではないか。自動車を進め、案内のお嬢さんにアシリベツの滝のありかを尋ねると、すぐそばの駐車場にとめて1キロほど歩いてくださいと言われた。
『滝野すずらん丘陵公園』はとにかくドデカイ公園らしく、駐車場を間違えるととんでもないことになるので注意が必要である。われわれは運良く飛び込んだ場所が『渓流ゾーン』という滝に一番近い駐車場だった。このほかの駐車場に入ってしまった場合は、よく案内の人に尋ねるといいだろう。
すでに陽が落ちかけているので、急ぎ足でアシリベツの滝まで向かった。途中、どう考えても滝に向かう道じゃないだろう、というお子様の親水広場やバーベキューレストランなどを通り、滝の近くになったらようやく森の中という雰囲気になってきた。それまでコンクリートやら人工の石やらで固められていた厚別川も自然のままの渓流になっていく。それから、いきなり赤い欄干の橋が現れ、向こう側に幅広の滝が姿を現した。
馬蹄形にえぐられた岩盤から落ちている表情豊かな滝である。岩盤にあたった水が幾重にも分岐して、とても上品な絵を見ているようだ。
ふと気がつくと、滝の左側にも枝滝といえるような滝が落ちていた。この半円形の広がりの全てから水が落ちたらすごいだろうなぁと思うが、そうなったら下流の公園は大洪水である。
よく見てみれば、この滝上流はきっとあのバス停なのだ。方向的にそんな場所である。と、いうことは、たしかに滝は近いが滝を見ることはできない場所である。
それにしても、公園の中にあって整備された環境であるのは、悪いこととは言い切れないが、例えば開園前の朝もやの滝を見たい場合も、閉園後の夕闇の滝を見たい場合も公園自体が閉まっているので無理だと思われる。それは、誰のものでもないはずの大自然を勝手に切り取って私有されてしまったのに似て不自然な感じがする。ただし、滝のある渓流ゾーンは無料エリアなので、入る方法があるのかもしれない。そのあたりは、直接『滝野すずらん丘陵公園』に尋ねてほしい。
さて、ほとんど夕日も沈もうとしている頃、私たちはまたしても大雪山の麓、本日の宿泊地天人峡谷温泉に戻ることになる。あーあ、きっと真っ暗になってしまうだろうなぁ。
この日の宿の情報などはこちらへどうぞ。
交通
『滝野すずらん丘陵公園』 パンフレットによると札幌南ICが一番近いICらしい。ICを降りてそのまま道道341号線を厚別川沿いにひたすら進む。かなり進んだところで駐車場の電光掲示案内があるので、たぶん迷わない。現在は2つある駐車場のゲートのうち鱒見の滝がわの入り口が工事中のため、渓流口しか入る場所がない。その渓流口のすぐそばの駐車場に入れるのがアシリベツの滝から一番近い。

ラルマナイ渓谷 本文を参考にしてください。道道117号沿いにあり、どの滝も徒歩5分ほどだ。
リンク
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