銀河・流星の滝
2003年夏の北海道その1 その2へ




流星の滝
遊歩道から見上げた流星の滝。
木立で半分しか見えない。
しかし、山を切り裂くように落ちる
その姿は見事。


銀河の滝
遊歩道から見る場合、流星の滝が
見える範囲からはこの滝は見えない。
写真の右側の岩が張り出した形に
なっていて、滝を隠しているのだ。
とにかく面白く分岐している。
真夏のこの日は、
少し水量が少ないようだった。



こちらが双瀑台から見た
二つの滝。
杉の木を切って視界を得ている。
そのため、縁取りのように杉の木が
入っている。
銀河の滝のほうが高い位置から
落ちているのがよく分かる。



下は層雲峡の名所、『大函』である。
柱状摂理の岩がそそり立っている。




大函の岩の途中から落ちている滝。
水浴の滝と思う。
橋の上から覗き込まないと見えない。


訪問した数日前に北海道に台風が来た。
その影響で、石狩川も濁っていた。
大函は、
清流と濁った川が出合う場所だった。

2003/8/15 流星の滝(90メートル)
         銀河の滝(120メートル)   北海道上川町
どうしてもはずすことのできない法事でこの夏は北海道に来た。来たからには、せめて1つは百選の滝を見てみたい。親戚まわりと移動で丸2日をつぶして、3日目の朝、私たちは層雲峡の温泉にいた。
この北海道旅行の主役であるダンナの母がどうせ北海道に行くのだから、まだ行ったことのない層雲峡に行ってみたい、と言ってくださったのだ。
ああ、天使のようなお母様。層雲峡には銀河・流星の滝があるじゃありませんか。と、いうことで、温泉で親孝行して、いかにも親孝行の続きのような顔をして私たちはこの名瀑の前に立ったのだった。
銀河・流星の滝といつもひとくくりにされてしまうこの2滝であるが、本当に近い場所にある。広大な駐車場が滝の前にでーんとあって、滝と滝との距離よりも広いんじゃないかと思うくらいである。
宿泊した層雲峡温泉から徒歩で30分ほどとあったので歩くつもりでいたが、老母のひざの具合がわるく、自動車で駐車場へ。
自動車を降りるといきなり『キタキツネ牧場』の人が勧誘にやって来る。そちら側には行かないというと、気持ちよくよい旅をと言ってくれた。ついでに双瀑台をたずねると丁寧に場所を教えてくれた。
まずは、とにかく遊歩道を歩いて滝を見なくては。石狩川ぞいに整備された遊歩道がある。といってもでっかい駐車場のヘリを歩いているようなものである。
すぐに流星の滝が見えた。
思っていたよりもかなり上のほうから落ちている。川をはさんで対岸の山の上からストーンとすべり落ちているが、木立があって滝つぼはわからない。

  
流星の滝の真ん中あたりのアップ。

やや歩いていくと、木立から沢が石狩川に流れ込んでいた。これが流星の滝の水だろう。落差のわりには、出合いはとても静かだった。
流星の滝を見ながら歩いていくとすぐに銀河の滝が現れる。最初滝の一部しか見えずにしみったれた滝に見えたが、歩いていくうちに全貌が現れ、思わず声をあげた。流星の滝がほぼ垂直に落ちているのと対照的に銀河の滝は表情豊かに分岐しながら落ちているのだ。
流星の滝が木立で下半分が見えないのとはちがって、こちらはほぼ全てが見渡せる。

  
左へ、ツーっと伸びた分岐が魅力的な銀河の滝。

次から次へと駐車場には団体旅行のバスが来て、銀河の滝の前で記念写真を撮影してはまたバスに乗り込んで行く。関西弁やら中国語やら韓国語が銀河の滝の前で飛び交っている。
しかし、我々は普通の観光客のように下から見た図では満足いたしません。
さきほど聞いた双瀑台へ足を向ける。が、そこにあったのは、ほとんど登山道だった。双瀑台まで20分とある。つまり、山道を20分登れ、ということである。

  
双瀑台の入り口。存在を知らないと見つけづらい場所にある。

登山は無理と判断した老母をほっといて(こらこら)私たち夫婦とダンナの兄の3人で登り始めた。(母は一人で遊歩道をのんびり歩いたようである。)これが思っていたよりかなりキツイ登山だった。とにかく母の元に急いで帰りたかったので、いつもよりペースを上げていた。
途中一部だけ滝が見える場所があっただけでほとんど林の中の山道で変化がない。ただひたすら登るだけである。ようやくたどり着いた双瀑台には先客の高校生らしいカップルがいて、携帯で写真を撮影していた。思わず時代を感じる。
双瀑台から見る銀河と流星の両滝はやはり見事だった。
ここまで落差のある滝は、近くで見上げるよりもやはりある程度の距離をもって見るほうが雄大なのだ。しかも、二つ同時に拝める。
どんなにキツイ登山ても、双瀑台まで来なければ、百名滝である『銀河・流星の滝』を見たことにはならないと思う。体力に全く自信のない人以外はぜひ登ってみてほしい。が、帰りにすれ違った親子連れに心の中で、キツイぞ〜、子供、泣くなよ〜とつぶやいていたのは、私である。
 
ところで、この二滝は層雲峡という柱状摂理の岸壁の見事な渓谷にある滝で、この渓谷にはほかにもたくさんの滝が存在する。私としては全て見ておきたかったのだか、まず、遊歩道が途中から通行止めになっていて、歩いて行くにはかなりの時間のロスがあること、老母と一緒だったこと、その後の行程もあったことなどの理由で二滝のほかには大函という名所しか見なかった。少し残念といえば残念である。

層雲峡にてたくさんの蝶を見た。宿泊したホテル、蝶、花についてのレポートはこちらでどうぞ。
 
交通
道央自動車道旭川北ICを起点に。
ICを出ると道は道道37号になる。これを旭川市街方面に進むとまず国道40号と交差する。ここはそのまま直進。次に国道39号が出てくる。ここで39号に乗るようにして左折。あとは39号からはずれないように道なりに進めば層雲峡の温泉街に着く。

銀河・流星の滝 層雲峡温泉より国道39号をさらに北見方面に進む。ややすると銀河トンネルが見えてくる。トンネルには入らずに、左手の道へ行く。ほどなく巨大な駐車場に到着する。駐車場は流星の滝から銀河の滝のさらに奥まで続いているので、まず手前に駐車して流星の滝を見たあとほんのちょっと自動車を移動して銀河の滝を見るということも可能。さらに奥の奥に駐車すれば、層雲峡の名所『天城岩』『小函』などを見る遊歩道にすぐに出ることができる。
ちなみに、この遊歩道は以前は『大函』まで続いていたが、現在は途中で通行止めになっていて、もう一度駐車場まで戻ってトンネルを利用しなければ『大函』までは行けない。

双瀑台 位置としては、銀河トンネルの上にあたる場所だと思われる。
入り口は、銀河・流星の滝の駐車場の滝とは反対側にある。私たちが行ったときには、駐車場に管理用のほんの小さな小屋らしいものがあって、そのすぐ近くだったので見つけやすかった。どちらかといえば銀河の滝に近い所で、滝を背にして山のほうを注意深く探せば看板が見つけられるだろう。二つの滝の写真の看板まで出ているが、登って行く人は少ない。

リンク
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