んがお工房の桜めぐり


2007年三春周辺の桜めぐりA
三春町内の桜

2007年4月14日(土)

今回は、郡山市に宿をとって、じっくり三春周辺の桜を見ることにしていた。
そうでもなければ、三春周辺には桜の木が多すぎる。有名な1本桜を見ただけで1日などあっという間に過ぎてしまって、三春町内の桜までは手が回らないのだ。
近い場所だが1泊するのは、町内の桜を見る、という目的もあった。
ほとんど全く咲いていなかった船引をあとにして、少しは咲いていてくれるかしらん、と期待して町役場隣の無料駐車場に自動車を入れた。

  三春の桜・観光ガイドHP
   郡山桜物語HP

   田村市観光ガイドHP



桜谷しだれ桜
樹齢も種類も不明。
だが、この日初めて見た満開の桜。



青空にふんわりとしたピンクが美しい。
ところが、午後1時を少しまわった時間で、大きな駐車場はすでに満車になっていた。係りのおばちゃんが少し上の歴史民族資料館の下にまだスペースがあるというので、駐車場の奥の坂道を登って進む。
とても狭いスペースに10台ほど駐車できるようになっているのだが、ここにも係りのおじさんがいて、丁寧に笛を吹いて誘導してくれた。
  
駐車場のそばも桜だらけ。
駐車場で手にいれた三春まちめぐりマップを見てみると、一番の目的である福聚寺へは民族資料館を通り過ぎて坂を登って、車通行不可と書かれた道を歩いて行くと近道らしい。では、そちらへ向かうか。
歩いてすぐに民族資料館の裏手にとても綺麗な桜があるのを発見した。
本当にみごとに咲き誇っている。
今まで船引で蕾も固い桜を見てきたので、この桜にはなんだかほっとさせられた。
桜谷しだれ桜、というらしい。
小振りの木なのだが、咲き方が愛らしい。ふんわりとしていて、まるでピンクの綿菓子のようだ。
しばらく桜を撮影して、さて、坂道を登るか。



福聚寺桜
こちらは樹齢400年のほうの枝垂桜。
大きいので、こちらばかりに目が行く。
背後に杉と竹林がある。



引いてみると、こんな感じ。
お寺の庫裏らしい建物の
裏手の丘に桜は立っている。



その庫裏の裏まで行って
桜の花を撮影。
まだ5分咲きにもなっていない様子だ。

マップには急な登り坂と書いてあるが、本当に息がきれるくらいの登りがけっこう長いこと続く。この道で本当いいのか、と思うあたりで、いきなり道が途切れた。いや、正確には舗装された道が舗装でなくなった。あ、ちゃんとマップにもジャリ道って書いてある。とすると、ジャリ道になる手前に車通行不可の道があって・・・
げ、この道ってば、お墓の間を通り抜ける階段ではないか。道といえない、墓と墓の間である。つまり、もう福聚寺の敷地の中で、その裏の斜面の墓場を墓を縫うようにして下りて行く道なのである。なんか、めちゃくちゃ申し訳ない気分になってしまった。
この地方独特の風習なのか、薄い木の板で作られた造花が墓に供えられている。申し訳ないと思いながらも、おもしろいなぁと感心してしまった。
墓を通り過ぎると福聚寺だ。
境内の建物の向こうに、お目当てのしだれ桜がある。
ベストスポットには何人ものカメラマンが三脚をたてて撮影していた。
しかし、この日は風が強い。
あの枝垂れた枝が風に揺れてあっちにゆらゆらこっちにゆらゆら。シダレザクラ撮影には風は大敵である。
  あっちにゆらゆら。

  こっちにゆらゆら。
かなり遠い位置だったので、枝垂桜は三分から五分咲きくらいじゃないか、としかわからなかったが、予想していたほどは大きい桜ではなかった。
ただ背後の杉の濃い緑と手前のソメイヨシノの淡いピンクとが枝垂桜の濃いピンクと合わさって、なんともいえず綺麗だ。
樹齢470年と250年のシダレザクラが2本あるらしいのだが、大きいほうしか気がつかなかった。失敗失敗。
我々は裏手の墓場から侵入してしまったが、表玄関から入ると、細い参道のような道を歩くことになる。ここは民家の庭の桜を眺めながら歩けるので、気持ちがいい。どの家にも立派な桜があって、三春は本当に桜の町なのだなぁとわかる。
  
民家の庭の桜が道に張り出している。



紫雲寺の桜
庫裏らしい建物の裏手にある木。
満開で綺麗だった。




王子神社の桜
境内の桜はちょっとさみしいが、
ここに登るまでの階段の桜が綺麗だ。
三春町内の桜については、とりたてて前もった下調べもしていなかったので、手持ちのマップだけを頼りに歩いてみることにした。
通り過ぎる人たちも皆それぞれ同じマップを広げてそぞろ歩いているのがおかしい。
福聚寺から国道288号に出て、左に進むと突き当たりに紫雲寺がある。人がたくさんそちらに向かって歩いているので、我々も吸い込まれていった。
桜の木が何本かあるのだが、このお寺で有名なのは、三春藩のお家騒動にまつわる言い伝えのある「腹切り梅」らしい。まだちょっとだけ咲いていた。
  境内にも桜の木が何本かある。

  腹切り梅。どんな言い伝えなのかは説明板が無かった。
紫雲寺の坂を下って、坂の途中の三春町文化伝承館の門を曲がると、雰囲気のいい小道だ。のんびり歩くと、すぐに王子神社につく。
マップにしだれ桜のイラストがあったので寄ってみると、大きな木はなく、地元の女子中学生がブランコに乗って遊んでいた。境内までの階段の両側に桜があり、見上げると桜の空になる。





龍穏院桜
どの木を龍穏院桜というのかは
わからないが、
いい木の多いお寺である。


お地蔵さんの桜。


裏手の墓にある桜。
椿の木と並んでいる。

王子神社から県道飯野三春石川線(県道40号)に出て、マップ上で3つ並んでいるお寺の桜を見ることにした。
一番遠い、龍穏院から見て回ろう。
龍穏院は、階段の下から見ても立派な桜の木が迎えてくれる。まるでお寺の見張り番みたいな桜の木だ。
このほかにも境内の左手にお地蔵さんが下に並んでいらっしゃる小振りの桜の木などがあり、午後の日差しを浴びてうららかだった。
が、この龍穏院の桜で一番目をひいたのが、裏手の墓の中にある背の高い桜である。
おそらくこの木が一番古い木なんじゃないかなぁと思われる桜の木の下には、これまた古そうなお地蔵さんがすっくと立っていて、なんだか歴史を感じた。
すぐそばに椿の大きな木があり、赤い花が咲いていて、墓の中に不思議な彩りを与えているのが印象的だった。
  
龍穏院。門番の桜が見える。

  名の通り、龍も穏やかになりそうだ。




高乾院桜
これは裏にあった桜。
お墓を守っているらしい。

続いては高乾院なのだが、ここには「あれ?」と思うくらい、目だった桜は無かった。ちょうど改修工事をしているらしく、なんだかホコリっぽいかんじだったのだか、建物の前に小さな桜の木がぽつんぽつんとあるだけである。
へんだなぁ、マップにはここにも桜のイラストがあるんだがなぁ。
お寺の裏手の山のてっぺんあたりに、背の高い桜の木が見てとれたが、あれがイラストの桜なのかなぁ。ちょっとよくわからなかった。
  
高乾院。



法蔵寺桜
小さいがまとまった感じの桜の木だ。


メジロが遊ぶやさしい桜である。
このお寺の桜の木は枝垂桜ではない。
それにかなり小振りだ。
だが、ぐるんとねじくれた幹が印象的である。
  太くはないが、ねじれた幹。
すぐそばにお墓参りのための階段があって、それを登ると花と自分の高さが同じになる。よく見るとメジロとおぼしき小鳥が枝にとまっては飛んで、まるで花と戯れているようだった。
ここにもお墓の奥に大きな桜の木があったのだが、あれが法蔵寺桜なのかしらん、よくわからなかった。

  法蔵寺。


まだ午後2時を回ったところだったが、歩いて回ったためになんだか疲れてしまった。
お寺の桜を見てまわっても、どれが何だかさっぱりわからないし。
まだまだ三春町内にはよい桜の木がたくさんあるのは分かっていたが飽和状態になってしまった。
歩いて駐車場まで戻り、宿のある郡山まで行く。日帰り温泉施設で疲れをとって、翌日の桜にそなえた。(温泉のレポはこちら
                                
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