丸神の滝
2002.GW.滝めぐり その4



丸神の滝
滝壺は、手前の岩のすぐ下にある。
が、浅い。流れは左に向かって
下っている。




大きさ比写真。
上の写真の手前の岩あたりに立ってます。




水の出口。
ゆるゆると流れています。




丸神の滝の沢の下流。
全体が緑色に見える。
2002/5/4 丸神の滝 埼玉県両神村
午前中に西沢渓谷を堪能し終えて、目指すは埼玉県の百名滝、丸神の滝である。山梨県の西沢渓谷とは、有料の雁坂トンネルを越えるとそれほど遠くない場所にある。地図で見る分にはセットで行ったほうがよさそうに見えるので、決定、埼玉経由でこの日の宿泊地であるダンナの実家の八王子市に向かうことにする。
国道140号線を雁坂トンネル(普通車710円)を抜けて、埼玉県に入ると、荒川沿いの観光道路になる。が、GWのわりに自動車量はさほどではなかった。秩父鉄道の三峰口駅の近くから県道37号線に入る。このあたりだったか。いきなり工事中の表示。工事用の臨時信号が赤になっている。もちろん停止。あと、30秒との表示。のんびり待っていたら、ふ、と30の数字の左となりに5の数字。なにおー、5分30秒だってかー!?いや、マジで5分以上待ちました。それがまた、きちんと4分待ったくらいのところで反対側から5〜6台の自動車が来たんですよ。青信号になって発進してみると、たしかに一車線の仮設の道路が長ーく続いてまして、5分きっちり待たないと途中ですれ違えないようになってました。おそるべし、山中の道路工事。
県道37号には道の駅『両神温泉薬師の湯』というのがあるらしく、そこに向かう自動車も多い。が、丸神の滝へは、その道の駅まで行ってしまったら行き過ぎ。途中で標識に従って、小森川をさかのぼる道へ曲がる。
この道は細いが舗装もきちんとされていて、対向車がない限り快適。しかし、目前に大きな山がごっそりと削り取られて半分になって、白々とした内部を見せている光景には少々驚いた。採石場らしいが、人間は山を無くしてしまえるらしい。これから滝を見に行くというのに、山そのものを削って人の営みに使ってしまうのを目の当たりにすると、奇妙な感覚に陥ってしまう。滝を百名滝などと名付けて鑑賞し、キャンプする人間と山を山でなくしてしまう人間と、同じ人間のすることである。いやがおうでも人間の身勝手を感じてしまう取り合わせである。
採石場を過ぎると川沿いのキャンプ場のつらなるエリアになる。が、ここでも道がなくなっていた。いや、ある。あるけど、また仮設道路。砂利道が、あら、あらあら。川に向かって降りて、そのまま川を潰して決壊した道路を迂回している。川はどうなったの、川は。と、見ると端っこのほうで砂利に紛れて流れているらしい。仮設道路にしても、あまりにも大胆な。帰りにはここでバスにすれ違ってしまった。バスまで通るのか、川に。
しばらく地図を頼りに小森川をさかのぼる。キャンプ地の名前を頼りに滝を捜すが、もう一つ二つキャンプ地を越えたあたりに滝への入り口があるはずなのに、かなり手前で看板を発見。駐車スペースもあったのでさっそく駐車。どうもさらに上流からでも滝に行けるらしいが、ま、いいや、ここから行ってしまえ。

  
この看板の左側の道から行った
丸神の滝が流れる沢は、濃い緑の中で沢そのものも緑色をしているようだった。5月というよりはもう夏とも言える気温のなか、キャンブ場だったらしいところを抜けて、沢を上って行く。落ち葉でフカフカになった登山道である。看板には35分とあったが、ちょっときつい坂道を15分ほど登ったくらいで、もう滝が見えて来た。別の滝かしらんと思っていたら、それが丸神の滝。
暑さではあはあ言って到着すると、先に来ていた我々よりも少しだけ年配のご夫婦がもう旧知の仲のような笑顔で迎えてくれた。よく頑張って登ってきましたねぇと言いたそうな笑顔にこちらも笑顔になる。滝は人をすがすがしくさせる。
滝は、急な斜面になった岩盤を滑るように落ちている。このタイプの滝は実は我々は初見である。つまり、水が岩盤から離れない。そのために水の流れがむしろゆるやかに見える。それが不思議でしばらく見入ってしまった。これは、その目で見てみないと解らないと思うのだが、水の流れがスローモーションに見えます。とても奇麗。
汗を引かせるためにしばらく滝の前にあるベンチで休んでいたら、オヤジの3人組みがやって来た。キャンプしに来たふうでもない3人は、多分60歳以上とみた。彼らは元気よく滝壺のほうまで行ってなにやらはしゃいでいた。滝は人を子供にもさせる。
このあと、来た道を戻って、八王子市に行く前に払沢の滝に寄っていければ、予定終了で明日はゆっくり親孝行できるはず。…だった。が、まず秩父市に入る時に大渋滞。それは、まあ秩父市に向かう自動車が多かったのだ、と思うことにしよう。ところが、秩父市を出る時にも大渋滞。秩父から日高市に向かう国道299号はほぼ全線ノロノロ状態。ああ、GWの首都近郊の行楽地を甘く見た我々が悪いんですぅぅぅ。払沢の滝は日没のため断念、翌日にまわさざるを得なくなった。
交通
本文中に記載。
リンク
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