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 七滝
 2003年秋の東北その5 



七滝
滝だけ切り取るとなかなか立派な
滝に見える。
いや、現実、立派な滝なのだ。
染まり始めた木々が真っ赤になれば
なお美しいことだろう。




しかし、公園の一部である。
滝の行く先である沢には橋がかかり、
手前には水車まである。
橋を渡って、滝つぼまで行ける。




大きさ比較写真。
滝つぼのすぐ脇に立っています。
最下段しか見えないです。




下段のぴょんと跳ねた流れ。



実に繊細な表情を持つ。
2003/10/12 七滝   (落差60メートル)  秋田県小坂町
自慢しても仕方ないのだが、東北、北陸の百選の滝なら、たいてい頭の中に名前と所在地は入っているはずだった。ところが、どういうわけかこの七滝はすぽんと抜けていた。ダンナに東北道のそばに百選の滝があると聞かされて岩手の不動滝だろうと思ったくらいだ。
岩手の不動滝については、今回一泊の宿をキャンセルしてくれた岩手在住の友人に案内させるので(笑)行かずにとっておかなくてはならない。そこであれば、いくら東北道の近くでも今回は行けない。
いや、違う、秋田にあるのだ。七滝。え、七つ滝でなくて?あれは山形だし。
地図を見て、本当に東北道の小坂にICの近くに百選の滝があると分かった。どうも私の脳みそは、七滝と七つ滝を一緒にしてしまっていたらしい。
そんなわけで、帰り道は高速道路を利用することから、この滝に寄らない手はないということになった。
埃だらけの自動車で『暗門の滝』から弘前市郊外へ。そこから大鰐弘前ICまでアップルロードという道が続いている。弘前市内を避けてほぼまっすぐICにつながっている道だ。
その名の通り左右にりんご畑が広がり、あまったるいニオイがする。いくら畑だからといってニオイまではしないだろうと思っていたら、りんごの加工工場もあるのだ。まっかなりんごが工場の原料として山積みされていた。
予想していたほど露天のりんご売り場はなくて、入ってすぐの所に2,3軒あったくらい。その中の一つで今日のオススメ、ジョナゴールドを購入。バカでかいりんごが8つも入っていて500円だった。
とりあえず、青森でりんごも買ったし、日も傾いていることだし、七滝への道を急ぐ。
   
  
アップルロードの光景。左は収穫したリンゴを入れるカゴ。ここからビニールにつめかえてた。カゴのほうがかわいいのに。
   右は車窓より。右側のコンテナの中身はみ〜んなリンゴ。どひゃ〜。

  
  
車窓より。これは稲藁ではなくて、稲そのもの。杭にこんもり稲をもりつけて干している。おもしろい。
七滝は、本当にICの近くにあった。インターを降りて左に曲がる。そのままとにかくまっすぐ。この道は樹海ラインという。途中でちょっと曲がる場所があるが、樹海ラインからはずれなければ着いてしまう。でっかく案内看板も出ている。
しかし、我々は見落としそうになった。
というのも、七滝よりもその向かいにあるお土産屋さんのほうが絶対に目立つのだ。名前を『孫左衛門茶屋』という。
ずいぶんと広い庭をもつお土産屋さんだなぁ。でもここに七滝という看板があるからには、ここに駐車するんだろうなぁ、と自動車を止めた。お土産屋さんで七滝のパンフレットでもあればもらって、遊歩道でもあればその入り口の所在を確認しようと思って、店に入りかけて、ふっと振り返ったら滝があった。
げ。あれかい、七滝。
『孫左衛門茶屋』と道路を挟んだ向かい側は広い芝生の公園のような庭のような場所になっている。その向こうは緑の深い山だ。七滝はその山から落ちていた。
が、なんだかなぁ、完全にお土産屋のほうが勝っている。庭のほうが目だっている。借景というのはよく聞くが、百名滝を借景にしています、というのではなく、むしろ百名滝がお邪魔しているような風景である。
  
公園にお邪魔している七滝。
こりゃあ遊歩道もなにもないな。
とにかく滝に近づいた。
近づいて見るとなかなか姿のよい滝だとわかる。山のかなり上から何段かに変化して落ちている。
滝つぼまで近寄ることができて、そこまで行くと岩盤をフリルのように縮れながら落ちていく水の流れを見ることができる。滝だけとってみれば、力強さと優美さを備えたいい滝なのだ。
だけど、滝は滝だけで滝とは言わない。
周りの環境やそこに至る道のりも滝なのだと、この七滝を前にしてしみじみ実感してしまった。
あまりにお手軽すぎる。しかも、存在が軽く扱われすぎる。何の回り道もなくいきなり姿をあらわにしてしまっては、ありがたくもなんともない。最初から素っ裸で出てくるストリッパーは喜ばれはしないだろう。
どういう経緯があって、七滝の前がこんなにスコーンと開けてしまったのかは分からない。だが、おかげで七滝はお土産屋の噴水のようになってしまった。
今までにこんな不運な滝があっただろうか。観光滝として有名な華厳の滝だって、滝が主人公である。浄蓮の滝だって、滝を見るために長い階段を下りる。キャンプ場のど真ん中にある法体の滝だって、滝つぼのはるか向こうの滝には触れられない。
七滝は、あまりにも人の近くにさらけ出されすぎである。
利点がないとも言えない。たぶん積雪するであろう秋田の地で、これほど容易に雪にたたずむ姿をとらえられる滝は少ないはずだ。四季それぞれの姿をとらえようとするには、この滝は本当に最適の滝と言えるかもしれない。せめてそれくらいの利点がないとかわいそうである。
そうか、こんな百名滝もあるのか。
ある意味カルチャーショックだった。

多少のシッョクはあったにせよ、今回の東北の滝めぐりは、好天にも恵まれ、紅葉にも恵まれ、とてもよい滝めぐりだった。紅葉というのは、こういうことを言うのかと体で実感した。
思ってもいなかった白神山地の懐にも入ることができたし、観光客のバイタリティーも知ることができた。
また、幸兵衛滝のように百選ではなくても百一番目と言っていいような滝が山に潜んでいることもわかった。
我々のおみやげはたくさんの写真と思い出と、筋肉痛、そしてリンゴと阿仁町のお茶が2本でしたとさ。
   
 左はジョナゴールド。右に比較としておいた紅玉(長野産)と比べると大きくてピンクっぽい色なのがわかる。
 右は阿仁のまたたび茶とアガリクス茶。まだ飲んでません。
交通
本文の通りである。
東北自動車道小坂ICを降りて左に。そのまま樹海ラインをはずれないように進む。小坂町で有名な日本最古の芝居小屋などのある場所の踏み切りを渡ってさらに直進していくと、『孫左衛門茶屋』が見えてくる。そこに駐車。茶屋と道を挟んだ反対側の山に七滝は落ちている。
リンク 小坂町


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