1日目(8月11日土曜日)
  出発の日

 
地元、新潟空港午後4時過ぎに出発の便なので、かなり余裕の日である。
 旅支度も前日のうちに済ませてある。
 しかし、わが家には4匹の猫と2匹のカメと、4匹の熱帯魚と多数の観葉植物がいる。こいつらみんな留守番である。もちろん、過去には何度も2泊3日くらいの留守番は経験済みである。が、今回は夕方出発、午後到着とはいえ、4泊。
 あらかじめA4の紙4枚にびっしり書いたマニュアルを用意し、2日後の13日に実家の母親に様子を見にきてもらうように頼んでおいた。まさか猫4匹とカメを預かってもらうわけにもいかないし、猫にとってもペットホテルや知らない人の家に預けられるよりは留守番のほうがストレスが少ない。真夏のこと、エアコンを入れっぱなしにして、換気をよくして、と、注意する所は数多いが、心配はきりがないもの。諦めて、猫たちにとにかく絶対戻って来るから心配するな、と言い聞かせて出発。
 新潟空港へは自動車で小一時間で着く。JTBの窓口に行くと、チケットを渡されて、チェックインをしろと言われる。その通りにチェックインカウンターに行くと、これは団体扱いのチケットじゃないですか、と言われ、いや、それぞれチェックインしろということだったと答えると、後ろで確認のすったもんだをしているらしい。おいおい、出発する前からトラブルはイヤだよ。
 多少の時間を要し、列の後ろの人達に白い目で見られながら、それでもチェックインを済ませる。
 出発前にJTBのツアー客を一部屋に集めての説明。20人にならないくらいの人が集まったが、それぞれツアーが違うらしい。同じ飛行機でも上海で降りる人、西安まで行く人、上海で乗り継いで北京に行く人、我々は一番最期の北京まで行く人である。
 とにもかくにも、検査を済ませ、待合室へ。ダンナは免税店でタバコを仕入れる。
 我々の乗るのは、中国西北航空という、ものすごいローカルな航空会社。
 この飛行機が怖かった。
 まず、国際線なのに、小さい。それから、天井が落っこちてる
 いや、ホント。天井の一部がベロンと下に落っこちかけているのである。スッチーは見てみぬフリをしている。
 まあ、いい天気で、ほとんど揺れませんでしたけどね。あの天井はなおしてほしいものである。
 この機上でこの日の夕食ともいうべき食事を取る。これも、ちょっとびっくりもの。2時間半しか乗らないんだから、しっかりとした機内食ではないのだが、開けるなり、「これは、何?」というカンジの食べ物が出て来る。どーもレンコンのようだけど、味が全くなく、いや、なんつうか、漬物みたいなヘンな臭いがして、す、すいません、食べられませんでした。パサパサしたパンと重ーいチョコレートケーキ。ダンナはとにかくビールをくらってました。
 新潟から上海というのは、海よりももしかしたら、陸のほうが多いのかもしれない。そんなバカな。でも、窓から下を見るたびにどこかに陸が見えた。何よりも以前成田から香港に行った時よりも明らかに短時間で、それこそあっと言う間に上海に着いてしまう。近いよ、上海。ここで時計を一時間遅らす。
 我々はここで降りて、北京行きに乗り換える。全部で8人の同行者がいることがここでわかる。約1時間あるので現地の係員がお茶屋さんに案内してくれる。中国茶のサービスや説明などがあり、お土産のお茶を買ってほしいらしいけど、まだ中国に着いた実感さえない。時間までゆっくり有料のお茶のほうを飲んで過ごし、迎えに来た係員に連れられて北京行きの飛行機に乗る。
 こちらの飛行機は、中華東方航空。ああ、さっきの飛行機よりずっと大きい。コーヒーを頼めば、ちゃんとミルクと砂糖が入っていないコーヒーが出てくる。ちなみに西北航空は甘いミルクコーヒーでした。お茶菓子もキットカットとピスタチオ。映画は、金城武が高校生役で出て来る、人魚が主人公の中国の映画。言葉は通じないけど、内容はものすごくよく分かった。

 午後11時、日本時間で午後12時頃、北京着。現地係員と合流。バスにてホテルに。8人のうち2人はまた別のツアーだったらしく、別のホテルで別れる。ホテルのロビーで帰りのチケットについてちょっとごちゃごちゃあったらしく、(係員は我々のツアーを西安に行くものと思っていなかったらしい)しばらく待たされる。結局部屋に着いたのは午前一時になろうとしているころ。シャワーを浴びて、長いような短いような一日目を終える。



置いてけぼりをくらった猫ども








こいつがその中国西北航空
英語でノースウェストとのたまうから恐ろしい




問題の機内食
右側の茶色い物体は、何?



北京の高速道路の料金所。
派手にライトアップ。

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