2月11日  渋川温泉「保科館」 ・ 2月25日 平湯温泉「ひらゆの森」

 2月11日(祝) 渋川温泉『保科館』
この2月は意外に連休が多い、冬場は地元の滝が雪で埋もれるので、近隣の凍る滝を目指して遠出するのだが、連休が多いと遠出もしやすくなる。と、いうことで、先週に引き続き長野県に行ってきた。先週はせっかく長野に行ったのに、県内の大雪に邪魔され時間がなくて温泉に入れなかった。今回こそは長野の温泉に入るぞ、と意気込んでいた。
が、目的の温泉に行くにはやっぱりタイムオーバーだった。長野は遠い。
そこで、滝を見た場所のすぐそばで入浴しようと思った。ちょうど入り口に日帰り温泉のマークがあるのである。
が、行ってみたら温泉らしきものが無い。
仕方がないので、観光案内に飛び込んで、受付のお姉さんに聞いてみた。「このへんに日帰り温泉はありませんか」
お姉さんはものすごく丁寧にあちこち教えてくださった。
その中でもオススメはどこですか?と尋ねたところ、この「保科館」が源泉掛け流しでいいお湯だとのこと。よーし、予算の一人500円よりオーバーするが、お姉さんのオススメなら行きましょう。と、いうことで、「保科館」に向かった。
渋川温泉『保科館』 データ 長野県茅野市渋川峡  0266−67−2319  時間は要問い合わせ 
料金 大人800円 
泉質 炭酸水素塩泉 (やや白濁した黄土色、湯の華?たくさん。味は塩気はほとんど無いが、何かしらミネラル分を感じる。飲用もOKでさまざまな病気に効く、とパンフにあった)
風呂の種類 大浴槽、露天。男性がわに露天のそばに温泉がそのまま入ったプール(水着着用)があったそうだ。  
備品 リンスインシャンプー、ボディソープ、ドライヤー(炭洗顔フォーム、竹炭せっけん、ザクロボディソープ、ザクロ化粧水など試供品はたっぷり)(ブラシは持参)
洗い場 カランは11。シャワーがついているのは2箇所のみ。男性側はシャワーは無い。
女性側について言えば、カランもシャワーも出が悪くて、イライラした。男性側はそんなことなかったそうだ。
脱衣室 女性側はロッカーは、36。木製の鍵のついたロッカー。広めのスペースがあり、ベンチなどもある。
男性側は木製の棚にかごのみ。貴重品は大小さまざまな大きさのある貴重品いれに入れるらしい。
パウダールーム 脱衣室と同じ場所に洗面台が4つ。ドライヤーは2つ。非力。試供品の化粧水アリ。
んがお印象 国道299号線を冬季通行止めになっている麦草峠に向かって走って行き、かなり標高が高くなったあたりで右折する。右折すると、今までアスファルトが見えていた道路がいきなり真っ白になる。げげ、行き着けるのか、保科館。もしかして、とんでもない秘湯?と思っていたが、ほどなく辿り着いた。建物も思ったよりずっと綺麗だった。
受付で観光案内でお風呂だけでもいいと聞いてきたんですが、と言うととても気持ちよく迎えてくれて、どちらからお見えですか、なんて世間話もしたりした。
さて、フロントからお風呂だが、その見た目の綺麗な玄関からかなり奥に行く。そもそも標高が高くて、ものすごく寒いので廊下を歩いているだけで、しんしんと冷えてくる。綺麗な建物から古い建物に入って、それでもなお奥に進むと、やっとお風呂があった。
いったいどんな風呂なんだろう、と恐れをなして覗いてみたが、これがなかなか綺麗だった。
私は女性なので女性側しかわからないのだが、とても明るくてこざっぱりした感じの浴室である。
洗い場はかなり広めでむしろ寒い。フロントで説明を受けたが、女性側にしかシャワーが無く、そのシャワーも2つしかなかった。しかも、手元にくっついているシャワーなので、シャワーを持って洗髪しなくてはならない。出も悪いし、なかなか不便だった。いっそ湯船の温泉で流そうという気になるが、ふと見ると湯船は味噌汁色。これで洗髪はイヤでしょ〜。
先に入っていた人は湯口に陣取って、湯口から出る新鮮なお湯で体を流していた。賢い。
お風呂に入ってみる。見た時は、縁だけ檜の浴槽かと思ったが、入ってみて、中身もみんな檜だと分かった。いや、檜かどうかわ分からない。とにかく木製だった。
しかも、使い込まれていて、足の裏で木目がわかるくらいである。
ぬるっとしているし。お湯のぬめりなのか、木のぬめりなのかよくわからない。お湯の感じはさらっとしていたので、成分が沈殿してぬめりが出ているのかもしれない。
味噌汁色のお湯は、細かい湯の華らしきものがみっしりと浮いていた。湯の華というよりは、どうも屑みたいに見えてしまう。木が木目が浮き出るくらいに減ったんだから、その分お湯に出ているんじゃなかろうか、と(こらこら)
湯口のお湯は満たされたお湯よりやや熱い。ためしに桶に汲んでみたら、やっぱり湯の華は浮いていないし。うーむ。上がり湯は、湯口のお湯で流そうっと。
露天に出てみたが、外気が寒いせいで、源泉掛け流しをうたっているお湯はぬるくなっていた。加温もしていない温泉だと、寒い冬は露天はちょっと辛いかも。
お風呂を上がって、フロントに行くと、バレンタインも近いので、と、ダンナと私それぞれにチョコを一掴みずつくれた。ものすごくお得な気分になった。
帰り道、ダンナに男性側のお風呂の様子を聞いたら、ほとんど全部女性とは違った。
女性側が木のお風呂だったのに対して、岩風呂だったそうだし。しかも、洗い場も洞窟かと思うくらい薄暗かったそうだし。
さらに特筆すべきは、露天風呂のすぐそばにプールがあった、と言う。
プールね、珍しくない。と思っていたら、中は温泉なのだと言う。つまり、味噌汁色のお湯が満たされたプールなのだ。どひゃぁ。
プールは水着着用と書いてあったそうだが、男性用の露天風呂のすぐ下に丸見えの状態であるのだそうで、これじゃ水着着てようが着てまいが同じだと思ったそうだ。まず、そんなプール、女性は使いたくないですしぃ。夏場であれば、だれか泳ぐ人がいるんだろうか。謎である。
リンク 渋川温泉「保科館」
交通 最寄ICは、中央自動車道諏訪IC。インターを出てすぐ左折。こくどう20号のバイパスに乗る。次のインターというよりむしろ大きなY字交差点といった場所で国道152号方面へと左がわに進む道を選ぶ。すぐに左折。国道152号に乗る。手持ちの地図では、トンネルが有料になっていたが、我々が通った時には無料になっていた。そのまま蓼科方面に向かって直進する。やがて道は国道299号と合流する。
途中、ビーナスラインに向かう道などが分けるが、とにかく国道299号からはずれないように、蓼科、麦草峠方面へと向かって進めばよい。標高があがるにつれ、道のあちこちに保科館の看板が出てくるので、迷わない。渋川口というバス停のある場所で右折である。
冬場は麦草峠が通行止めである、といやというくらい道路情報が出ているが、保科館まではちゃんと除雪されているので、心配しないでいい。ただし、国道をはずれると、雪があるので、ノーマルタイヤでは無理。


 2月25日(土) 平湯温泉『ひらゆの森』
氷瀑の当たり年だと思われた2006年の真冬2月。思いのほか暖かかった。行くつもりだった袋田の滝の氷も崩れ、氷瀑めぐりも途中で失速する形になってしまった。そんなわけでどうしても締めくくりに大きな氷瀑を見たくなった。それで向かったのがライトアップで有名な平湯大滝である。
結果、惨敗で終わったのだが、そこに至るまでに色々と収穫もあった。
まず、湧き水。ちょうど家に汲み置きしている湧き水も無くなってきたので、どこか道すがらで汲もうということになった。水が綺麗で有名な富山県も通ることだし、きっといい水があるだろう。と、ネットで調べて見つけたのが、「船津大洞湧水群」である。カミオカンデで一躍有名になった神岡町にある湧き水で、町のあちこちに水屋という湧き水を利用する場所があるらしいのだ。
とりあえず、我々はその中でも一番わかりやすく自動車のとめやすい神岡鉄道の飛騨神岡駅のすぐそばにある「幸土泉水」で水を汲むことにした。
  
  
  湧き水はちょっと鉱物系の舌触りのある水。左写真の奥が飛騨神岡駅。とても綺麗に掃除されていた。
「船津大洞湧水群」 国道41号を富山から岐阜に向かって進むと、そのまま右カーブで高山方面に進む国道41号と左折して橋を渡ると阿房トンネルに続く国道471号とに分岐する場所に出る。ちょうど橋のたもとの突き当たりが神岡鉄道の神岡鉱山前駅なので分かりやすい。ここを橋側に曲がらずに信号を渡ってすぐあたりに斜め下に下る道がある。これが船津の町に入る道だ。この道をずんずん進んで行くと込み入った町並みを通り過ぎ、高架の下に出る。この高架が神岡鉄道で、右側に飛騨神岡駅がある。駅の手前、高架の下あたりに「幸土泉水」という船津大洞湧水群の一つがある。湧水群のその他の場所はこの湧き水のすぐそばと駐車場の手前あたりの高架の下にイラストマップがあるのでそれを参考にするとよいが、町並みは込み入っているので、自動車でめぐるのは無理と思われる。

平湯大滝は氷が崩れてしまって氷瀑とはいえない状態だったのだが、全回行った時にスキー場の脇をえっちらおっちら徒歩で登った道がすっかり公園化されていた。その公園の一部に足湯発見。ラッキーと思って行ってみたら、足湯は泉源トラブルのためしばらく使用できません、とのこと。
  
細長〜い足湯は、すっかり雪捨て場になってしまっていた。
仕方がないので写真たけ撮影して終わった。氷瀑のシーズンに使用できないとは、もったいない。でも、靴ぬぐのが面倒くさいシーズンだから、利用できても浸からなかったかもしれないけど。
「平湯大滝公園」 阿房トンネルを出てすぐの信号を左折するとすぐに平湯大滝の案内がある。それにしたがって左折。少し自動車で進んで行くと駐車場になる。そこから徒歩で5分ほど登って行くと足湯に到着する。ただし、冬場の氷瀑のシーズンは駐車料金500円が必要である。

なーんだ、足湯も氷瀑もダメだったか、と少々残念だったが、以前から行きたかった「ひらゆの森」という温泉施設に行ってみたところ、温泉櫓に足湯の文字が。
  
  
おお、櫓の周りがぐるりと掘りぬかれていて、ややぬるめのお湯が満たされている。足湯でご自由に利用くださいと書いてある。
でも、だれも利用していない。そりゃ、冬場で寒いせいもあるだろうが、どう見ても腰を落ち着けて足を浸ける雰囲気ではないのだ。お尻をつく場所も石だし。道路沿いで建物から離れた駐車場の入り口にあるし。屋根ないし。一段高くなってるし。ちょっと浅いし。せっかく温泉を満たしているのに、もったいない。もっと考えた作りにすりゃあよかったのになぁとちょっと残念だった。
平湯温泉『ひらゆの森』 データ 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯763-1  0578-9-3338  10時〜21時 
料金 大人500円 子供(3歳〜12歳)400円
泉質 含硫黄ナトリウム・カルシウム・マグネシウム炭酸水素塩泉<天然温泉かけ流し(加水)> (白濁したお湯。やや硫黄臭。とても白濁しているお湯もあったし、ちょっと濁っているだけで湯の華がたくさんあるお湯もあった)
風呂の種類 内風呂2ケ所。露天、男性7つ、女性9つ。サウナ、水風呂。  
備品 リンスインシャンプー、ボディソープ、ドライヤー、試供品の化粧水少々。(ブラシは持参)
洗い場 カランは30。ただし、シャワーが固定されているタイプで手元まで持ってこれないし、お湯のカランと水のカランが分かれていて押すと出る古式ゆかしいタイプなので、めちゃくちゃ使いづらい。しかもシャワーのほうは温度調節できないから、やや熱かった。
こういう昔のものが苦手の人は、露天風呂の一番奥から行ける宿泊棟用の内風呂に行くと、手元まで持ってこれるシャワーだ。
洗い場のほかに出入り口付近に手洗いのようなタオル洗いのできる場所のようなカランが5つほどある。脱衣室の鏡の前に洗面用の蛇口がないので、それ用に使えという意味かもしれない。
脱衣室 100円でお金が戻らない(笑)ロッカーが100近く。棚にかごが200近くある。わりと広めだが、かご分の人間が押し寄せたら少々脱衣スペースは狭く感じる。実際私が脱衣した時にバスが一台入って来て、どっと脱衣する人が増えたら押し合いへし合いになってしまった。ただし、そんなことは、運が悪い場合に限るとは思う。
パウダールーム 脱衣室と同じだが脱衣に全く邪魔にならない場所に鏡が6つ。ドライヤーも6つ。
ただし、蛇口がない。ただ鏡とドライヤーだけだ。だというのに、そこに洗顔用のジェルの試供品がおいてあったっていうのは、どういうことだろう。水がないと使えないでしょうに。
ちなみに、宿泊棟の脱衣室には鏡と洗面台がセットで3つほどあった。そこにあった洗顔ジェルを使わせていただきました(笑)
んがお印象 実は以前平湯大滝を見に来た時に寄ろうと思っていたのだが、料金がわからずにやめてしまった温泉施設である。あとで調べたら格安でしかもたくさん湯船があるらしいので、次には入ってやろうと思っていた。
で、今回ついに利用させてもらったのだが、本当に格安だった。
木をふんだんに使った重厚なたたずまいで、古民家を再生したような感じである。入るといきなり畳が敷いてある。下駄箱からお風呂までのけっこう長い廊下もずっと畳敷きだ。それだけでなんとなく気持ちがいい。
脱衣室まで畳敷き。脱衣室から浴室に行く少しの床板は床暖房だった。うーむ、すごい。
浴室も太い梁が天井にある趣深い作り。洗い場の欄に書いたが、多少の使いづらさはあるがちょっと昔を引っ張ってきたカランもなかなか風情がある。お湯も白濁しているし、湯の華たっぷりだし。
もっとすごいのは露天で、大きな池みたいなお風呂がずら〜と並んで奥に続いている。お湯が溢れているときには、その池と池の間が川みたいになるらしい。飛び石などもある。
露天は、それぞれ温度が少しずつ違うようだ。
また、真っ白で自分の足元さえ見えないお湯があったかと思うと、それほど濁っていないのに湯の華がたっぷりのお湯があったりする。泉質が違うのかどうかはよく分からない。
しかし、真冬であったので、積雪していて、そうでない時には使えるんじゃないのかなぁといった打たせ湯らしき場所とか、背中にお湯があたるんだろうなぁというベンチらしき場所とかが利用できなかった。ちょっと惜しい。
びっくりなのは、日帰り用の内湯から露天風呂に出て、池状のお風呂の並びを通り過ぎて行くと宿泊用(らしい)のやや古めの内湯に入られること。
こちらまで来るとかなりのんびりゆったり入ることができる。古いタイプのカランが使いづらい人はこちらまで来て利用するといいかもしれない。
それにしても、500円とは安い。ロッカー代を入れて600円でもかなり安い。
ひらゆの森。オススメです。
リンク ひらゆの森
交通 我々は富山回りで行ったが、最もポピュラーな安房トンネル利用の方法で説明する。
上信越道松本ICをおりて、国道158号線をひたすら高山方面に向かって走る。
やがて有料の安房トンネルになる。通行料は普通車で750円である。ETCや各種カードは使えないので注意。
安房トンネルを出てすぐの信号を右に行くと、坂をくだってすぐに左側に足湯のある看板が見えると思う。積雪のあるときは分かりづらいが、バスターミナルまで行ってしまったら行きすぎだと思えばよい。

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